1)メキシコ料理のメニュー

今日、メキシコ料理は全般的に西欧化しており、肉、魚、野菜とパンが普通です。レストランでのメニュー構成も前菜、スープ、サラダ、肉料理と魚料理、デザート、食後の飲み物となっており、欧米(特にスペインが源の)料理が多く並んでいますが、そこにはメキシコ的な料理も一緒に記載されています。以下メキシコ的な料理を若干記してみました。なお、*印のついた料理については第二節については別途簡単な作り方を掲載しました。

前菜

Carnitas(豚肉の塩煮)

Chicharron(ラードでカリカリに揚げた豚の表皮)

Coctel de camarrones (茹でたエビにトマト・ソースをかけたコクテル)

スープ

Sopa de tortilla( Sopa Azteca)(揚げトルテイーリャ片が入ったトマト味スープ)

Caldo Xochiltl(鶏のスープで米、レモン、ちぎったシラントロー香菜―が入る)

Sopa de flor de calabaza(かぼちゃの花が入ったクリーム・スープ)

Caldo de camarron(小エビをチーレと擂りつぶした熱く辛いスープ)

Sopa de fideo(そうめん入りトマト味のスープ)

Caldo del Tlalpeno

Sopa de arroz(汁っ気のないサフラン入りの蒸しご飯のこと)

サラダ

Ensalada de nopales(熱湯を通したウチハ・サボテンの葉を、塩、オレガノ、チーレ、玉ねぎ、オリーブ油、酢などで味付けしたもの)

Ensalada Cesar(レタスに、刻んだゆで卵、クロトン、アンチョ-ビ、パルメサン・チーズを混ぜオリーブ油、塩、黒胡椒、マギーソース、リモン汁等で味付け)

卵料理

Huevos rancheros*

Huevos revueltos a la mexicana*

魚料理

Huachinango a la Veracruzana*

Mojarra al mojo de ajo(小ぶりのモハラ鯛を粗挽にんにくにまぶして油で揚げる)

Bacalao al pil pil(干し鱈を戻し、にんにく等で炒めたもの)

Ceviche(新鮮な白身魚やたこを酢、ライム、オリーブ油、チーレで締めたもの)

肉料理

Mole Poblana*

Barbacoa*

Carne asada a la Tampiquena*

Puntas de filete a la Mexicana(さいころステーキ、チポトレなどの辛いソースで炒めたもの)

Albondigas en chipotle(辛いチポトレ・ソースをかけた肉団子)

Carne de cerdo en adobo(アド-ボ・ソース使った豚肉のシチュー)

デザート

Ate(グアヤバなど果物の甘い練り物)

Chongo(卵、蜜を牛乳で凝固させたカスタード)

2)メキシコの特別料理

珍味としてよくお目にかかるのは、先にも述べたウイトラコーチェ(huitlacoche―トウモロコシに生じた黒穂病の菌)を具にしたクレープやケサデイーリャ。またかぼちゃの花(ayosoxiquelite)を具にしたスープ、ケサデイーリャなどです。

このほか、日本でお目にかかれない食べ物としては、牛の背骨の髄を具にしたスープ(sopa de medula)、胃袋(pancita)がよく出てきます。また、うちわサボテンの葉は茹でてサラダとしても、或いは単に火にあぶって焼肉の付け合せとしても美味しく食べられています。季節の特別料理としては蟻の卵(escamole)の炒め物、龍舌蘭に寄生する毛虫(gusano de maguey)の揚げ物などを挙げることが出来ます。この他ほか、イグアナ(iguana)、アルマジロ(armdillo),こおろぎ(chapulin)、いなご(langosta)、とかげ魚(pejelagartijo)、亀(caguama)、鱶(cazon)など昔も今も食べられています。

3)メキシコの果物

メキシコではマンゴ、パパヤ、バナナ、オレンジ、メロン、トロンハ(グレープフルーツ)、苺、等々熱帯、亜熱帯の果物が一通り揃っており、それぞれ種類も多く見事な出来具合です。また、量的にも豊富ですのでマンゴやパパヤなどをミキサーにかけてジュースにして飲むと言う贅沢も出来ます。メキシコではまた、サボテンの実、緑・赤色のトウナ(tuna)と真紅の果肉を持つピタヤ(pitaya)、タマリンド(tamarindo)、サポーテ(zapote),グアヤバ(guayaba),チリモヤ(chirimoya)マメイ(mamey)などの珍しい果物が食べられてます。