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メキシコ政府金星観測科学調査隊の来日

1874年のメキシコと日本の歴史についてのページです。


1874.11 明治7年

メキシコ政府は金星の太陽面通過を観測する科学調査隊を東洋に派遣した。
隊長のフランシスコ・デイアス・コバルビアスは観測地に日本を選択した。
11月9日観測隊員5名が日本に到着した。隊長ディアスは土木省次官であった。
(隊員の一人マヌエル・フェルナンデスは後日、勧業省官房長、農商務植民大臣となり国交樹立、
日本人のメキシコ植民の実現に力があった。)
駐日アメリカ公使から仲介を受けた日本の当局(寺島宗則外務卿、田中不二麿文部大輔)は国旗掲揚、
施設の設置、通関等の面で破格の待遇を与えた。時間不足から観測最適地の長崎まで行けず、
横浜野毛山で観測することとなり、12月9日観測を成功裡に終了した。帰国したデイアス隊長は
日本旅行見聞録を書き(1883年発行)日本の文化・社会を客観的にメキシコに紹介するとともに、
勤勉な日本人を中国人に代えてメキシコに移住させること、及び日墨間国交、通 商関係の早期樹立を提唱した。
金星観測科学調査隊の来日は科学分野でのメキシコ日本両国間最初の交流となったのみならず、
両国間の外交関係樹立を促進する役割を果した。



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